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古川原明子 龍谷大学法学部准教授・龍谷大学犯罪学研究センター科学鑑定ユニット長

バーンズ論文の翻訳が公刊されました

パトリック・バーンズ博士の医学論文「非事故損傷と類似病態:根拠に基づく医学(エビデンス・ベースト・メディシン)時代における問題点と論争」の翻訳が、龍谷法学52巻1号にて公刊されました。翻訳者は、吉田謙一先生(大阪府監察医事務所監察医務監、東京大学医学系研究科名誉教授)です。

この論文は、医学的所見と画像診断所見のみで、虐待による損傷と、事故による損傷やよく似た病態を確実に区別することは困難であると述べたものです。結論に至る中で、画像や文献も豊富に示されており、SBS理論を検証する際には必読の論文といえます。

9月公刊の龍谷法学52巻2号には、吉田先生によるバーンズ論文の解説が掲載される予定です。いずれも、雑誌公刊から一ヶ月ほど経過後に、webでの閲覧も可能となります。

SBS検証プロジェクト共同代表インタビュー

 2018年及び2019年開催のSBS国際シンポジウムを主催した龍谷大学犯罪学研究センターのHPに、秋田・笹倉両共同代表のインタビューが掲載されました。 

「日本における揺さぶられっこ症候群問題のこれまでとこれから」    

 SBS問題に取り組む事になったきっかけを始め、これまでの歩み・今後の課題と展望が語られています。お二人の専門家としての矜持と情熱がプロジェクトを牽引し、さらに、メンバーが各々の専門性を生かして推進力となっていることが感じられる良い記事になっています。

ぜひ、お読みください。


岐阜シンポジウムも大盛況

2019年2月14日に朝日大学で開催された「揺さぶられっこ症候群(SBS)~わかっていること、わかっていないこと~」には、約120名の参加者がありました。

スクワイア講演、エリクソン講演のフルバージョンに加えて、朴先生の講演も力強く、その後のパネルディスカッションも含めて充実した5時間となりました。

ご来場くださった皆様、ご協力くださった皆様、会場を提供していただき完璧なセッティングをしてくださった朝日大学様には、厚くお礼申し上げます。

明日はいよいよSBS週間最後の国際シンポジウムです。どうぞご期待ください。

 大阪弁護士会「SBSをめぐる国際セミナー」大成功

昨日、2月12日に大阪弁護士会主催で行われたセミナーには、メディアを含む多くの方々にご参加いただきました。ご協力くださった皆様、ありがとうございました。

企画趣旨に始まり、日本の状況の紹介、スクワイア講演、エリクソン講演、クロージングコメントまでの全てが、いたずらに感情を煽り立てることのない、理性的で理論的なものでした。海外ゲストの講演から、医学的な知見のみならず、科学者の責任と品位とは何かを感じ取った人もいたことでしょう。

「えん罪被害者からのビデオメッセージ」も注目を集めました。14日の岐阜シンポジウムでは、フルバージョンが上映されます。スクワイア講演とエリクソン講演も二倍の長さとなります。どうぞお楽しみに。

岐阜シンポジウム参加申し込みはこちら▷ http://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-2825.html


2018年2月シンポジウムの連載開始!

お待たせいたしました。

今年2月に京都で開催された国際シンポジウム「揺さぶられる司法科学−揺さぶられっ子症候群(SBS)仮説の信頼性を問う」の講演録が公刊されました。連載形式の初回は、秋田報告・笹倉報告・スクワイア基調講演の三本を収録しています。

龍谷法学51巻1号 https://opac.ryukoku.ac.jp/webopac/TD32071162

画面の赤いバー左端にある「本文・要約」をクリックしてご覧ください。

すでに連載第二回、第三回の原稿は入稿済みで、順次公刊される予定です。第二回にはフィンドレイ基調講演・ジャドソン基調講演の二本、第三回にはパネルディスカッションが収録されています。お楽しみに!

国際シンポジウムを開催します!

前回のシンポジウムから約一年後にあたる2019年2月、二度目の国際シンポジウムを開催します。

2月14日 午後1時から6時 朝日大学(岐阜県)

2月16日 午後1時から6時 弁護士会館クレオ(東京都)

海外からは前回ゲストのウェイニー・スクワイア医師に加えて、アンダース・エリクソン医師(ウメオ大学医学部)をお招きしています。

エリクソン医師のご専門は法医学です。スウェーデン法律諮問委員会の顧問医師として行った証言は、2014年スウェーデン最高裁の無罪判決を導くにあたって、重要な役割を果たしました。2016年のSBU報告書を執筆した委員会のメンバーでもあります。

シンポジウムではSBSについて「分かっていること」「分からないこと」を明らかにした上で、どのような体制や研究が必要なのかを、議論します。医療・福祉・法律という複数の観点から、立場にこだわらず率直な議論ができる場を作りたいと思っています。詳細は近々、アップします。ぜひご参加ください!

スウェーデン調査①

共同代表の秋田弁護士・笹倉教授を中心としたグループで、8月末から海外調査に出ています。

最初の訪問地は昨年も訪れたスウェーデン。なんと初日のインタビューはあのSBUで行うことができました。SBUとは、スウェーデンの医療技術評価委員会です。この委員会がSBSに関する検証を行い、いわゆる三徴候・暴力的揺さぶりについてこれまで執筆された論文のうち十分な科学的エビデンスに基づいたものはないという報告書を2016年に出したのです。SBUの報告書は社会に大きな影響を与えてきたといわれていますが、このSBSに関する報告書も同様に、国内外から大きな注目を集めました。

*SBU報告書の翻訳は龍谷法学50巻3号に掲載されています。

SBU報告書を作成した委員会の委員長であるカロリンスカ研究所のリノエ教授をはじめとして、3人の研究者が参加してのインタビューが行われました(詳細はまた別投稿にて)。

 

翌日は、カロリンスカ研究所にお招きいただき、リノエ教授からさらに詳細なレクチャーを受けました。

以上、SBU報告書の本拠地訪問から始まった海外調査について、簡単なレポートです。調査団はストックホルムでさらにインタビューを重ねた後、さらに隣国ノルウェー、そしてイギリスでもインタビューを行いました。次のレポートにご期待ください。

スウェーデン最高裁2014判決とSBU2016年報告書

龍谷法学50巻3号に、秋田・笹倉両代表による翻訳が掲載されています。ネットで読むことができますが、データにたどり着くのが少し難しいようです。以下の方法でお試しください。

①龍谷大学図書館の検索ページで「学内学術成果」のタブをクリック

https://library.ryukoku.ac.jp

②キーワードに「SBS」を入れて検索。

③論文がヒットするので、赤いバナーの「本文・要約」をクリック

51号には2018年2月に開催した国際シンポジウムから、ウェイニー・スクワイア医師の講演録(翻訳)を掲載しています。キース・フィンドレイ氏、ケイト・ジャドソン氏の講演録も今年度中に公表する予定です。ぜひご覧ください。

さらに朝日放送でも

10日夕方のニュース番組「キャスト」で、▽娘への“揺さぶり ”めぐる裁判の行方として、SBS関連の企画が放送されました。冤罪被害者へのインタビューを元に構成されたとのことです。

虐待にまつわる問題の一つとして、虐待防止と同様に、多くの方がSBS問題に関心を持って下さることを願っています。