本日(2021年10月12日)、名古屋高裁の令和3年(2021年)9月28日の検察官控訴棄却判決(原審岐阜地裁令和2年9月25日無罪判決)に対し、上告を断念しました。2016年の事故でSBSを疑われた浅野明音さんは、事故から5年半、逮捕されてからも約4年半もの長い間、冤罪に苦しめられました。検察庁や捜査機関には、二度とこのような冤罪を生まないよう、SBS/AHT仮説をゼロベースで見直すことを求めたいと思います。浅野さんと弁護団が発表したコメントは以下のとおりです。
やっと終わった、という思いです。でも被告人という立場に置かれていた事実は消えないし、その時間が返ってくることも無いので、本当に心から喜ぶ気持ちにはなれないでいます。
それでも、一審・二審で正しく、とても丁寧に判断をしてくださったそれぞれの裁判所には感謝しています。そして、何より、ここまでご尽力くださった弁護人の方々、ご協力くださった専門医の方にも、感謝しかありません。
無罪とはいえ、私が目を離したために、子どもに重い障害を残してしまいました。これからも、子どもに寄り添い、ずっと成長を見守って行きたいと思います。
SBS事案での無罪判決は増えてきていますが、この問題で苦しんでいる方々は大勢います。これ以上、私のような苦しみを味わう方が出ないことを願っています。
2021年10月12日
浅 野 明 音
浅野さんの潔白が確定したこと、そして、何よりも、明音さんとご長男が長年の苦しみからようやく解放されたことを、弁護団としても喜びたい。判決を受けて、SBS仮説の再検証が進められることを期待したい。
2021年10月12日
弁護人 笹 田 参 三
弁護人 秋 田 真 志
弁護人 神 谷 慎 一