昨日の判決について報道が相次いでいます。その中で、SBSの問題についてSBS検証プロジェクトの設立当初から取材を続けてきた、関西テレビの報道をご紹介しましょう。
関西テレビは本件の一審の状況も振り返りつつ報道しました。
「冤罪を訴える弁護士」と、「虐待防止に取り組む小児科医」が法廷で激しく衝突。この裁判をきっかけに、揺さぶりの医学的根拠を問い直す「SBS論争」が巻き起こりました。
そして、次のように指摘します。
虐待事件の裁判で有罪判決の根拠となってきたSBS診断の正当性が揺らいでいます。……相次ぐ「逆転無罪」判決により、虐待かそれとも事故・病気かの鑑別が乳児虐待捜査で適切に行われているのか、大きな疑問が生まれています。今回の判決を言い渡した西田裁判長は、刑事裁判においては「医師の見解に対する厳密な審査」が必要だということをあえて強調しました。「虐待ありき」のSBS診断にそのまま依拠してきた捜査機関、裁判所に反省を迫った判決といえそうです。
SBS冤罪は、どなたの身にも降りかかりうる問題です。このような報道をきっかけに、この問題について社会がさらに認識を深めていくことを願います。